3回の研修でデビューできるか不安もありました。最初は同じ体験者というだけでかなりの力になれると思っていましたが、研修を受けるうちにそれほど簡単なことではなく、患者さん一人ひとりの悩みや不安に共感し、元気に社会復帰してもらうことが大切な役割であることがわかりました。研修の中で、特にロールプレイでいろいろなケースを学んだことが、実践上もかなり参考になりました。
(あけぼの会 会員)
私がはじめて訪問した患者さんはその日の診察で病理結果を聞き、今後の治療への不安がかなり強く、始終涙を流し、言葉を詰まらせていました。振り返れば自分自身も術後治療が始まるときは本当に辛かった頃です。そのときに自分はどうであったかを思い出せば相手の気持にもっと寄り添えたはずだと反省しています。また沈黙の状態が続くとどうしても自分が多弁になりそうなので落ちついて、相手が話し出すのを待つように心がけました。机をはさんで座ると疑問を聞く側とそれに答える側との意識を持ってしまいがちですが、根本はともに同じ病を経験したもの同士です。後日届いた感想はがき(患者が感想を書いて郵送する)には「前向きに立ち向かうよう、背中を押された気がしました」と書かれていて、少しお役に立てたのだとホッとしましました。